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【後編】年収チャンネル株本さんが語る ~StockSun創業後から未来~

【後編】年収チャンネル株本さんが語る ~StockSun創業後から未来~

StockSun株式会社、取締役、株本 祐己さんの後編です。

CxOの履歴書チャンネル動画
プロフィール
企業名
StockSun株式会社
出演者
取締役

取締役

株本 祐己

StockSun株式会社
https://stock-sun.com/
経歴

1990年 ドイツ ハンブルク生まれ
2003年 桐朋中学入学
2009年 早稲田大学入学 
2011年 バリュークリエーションにインターン入社
2016年 ベイカレントに転職
2017年 独立 StockSun株式会社を設立
2018年 YouTube「年収チャンネル」開始
2022年 StockSun 代表取締役を辞任し取締役へ

インタビュー記事



退職した理由

ベイカレントでは大体どのぐらいのお給料でしたか?

450万プラス、残業代が大体50万ぐらいなので500万。
そして1年目は「サインアップボーナス」といって、転職した人にお祝い金としてボーナスが100万出ます。
450万プラス残業代年間50万で600万円ですね。

総年棒が600万円!

1年目が終わるタイミングで「次の給料は?」って発表された時、上がった金額が多分30万とかだったんですよ。
なので、サインアップボーナスがなくなることで100万減って、さらに残業も意外と少なかったりして、最終的に年収が120万くらい下がるイメージでした。

12ヶ月で30万アップだから、単純計算で月に2.5万円アップですね。

細かい金額は覚えていないですが、大体そのくらいですね。
それに、辞める直前はバリュエーション込みで年収800万くらいもらっていたので、
住民税の影響もあって、翌年の税金がかなり厳しくなったんですよ。

貯金がガンガン減っていくのを実感していたし、さらに翌年は年収がまた100万円以上下がる見込みだったので、さすがにヤバいなと。
しかも、出世できる気もしなくて…その時は本当に人生に絶望していました。

独立のきっかけ

2016年、暗黒期!

その当時、「フランチャイズの窓口」時代のクライアントの一人だった、武田塾のフランチャイズを運営していた林さんが、たまたま「最近何してるの?」とDMをくださいました。

ベイカレント在職中に?

そうです!
ちょっと調子が良くないと伝えたら、外で飲みに行こうと言われ、事情を話す機会をいただきました。
林さんは「独立して個人事業主になったら、武田塾周りの仕事を発注してあげるよ」と言ってくれて。
給料もそんなに差がないし、むしろ将来性があると感じたので、「やってみようかな」と思うようになりました。

ここにいる限り、未来がなく、自分に合っていないと思ったので、辞めることにしましたね。
バリュー時代の多くのクライアントに「辞めます。仕事ありませんか?」と伝えてみたら、1ヶ月ほどで年収1,500万円での転職が決まりました!

これは、株本さんがその経験を通じて、フリーランスの方々とメッセージングしているチャンネルやメッセージがあると思います。
とはいえ、初月から130万円という売上になるのは、株本さんがバリュー時代もしっかりと仕事をしていたからこそですよね!

そりゃそうだと思います。
その時に評価してくれた人たちも結構いたって感じですね。

メールで「辞めます。仕事ありませんかね。」って、ぱっと投げるってなかなかないですよね笑

そうですね!

あと、ベンチャー企業取引だったので、クライアントが社長や決裁権者が多かったんですよ。
これは大手企業だとなかなかできない経験で、人脈といったらあれですけど、持っている名刺の半分以上が代表取締役なんですよね。

なので、それをエクセル入力代行会社に依頼したら、数万円でエクセルのリストにしてくれて。
現在ならAIを使うかもしれないですが、当時は1件0.5円とかという業者があったので、それを使ってメールで依頼したんです。
もちろん、僕の仕事を評価してくれたのもあると思いますけど、決裁権者とつながっておくことが人生を一番安定させるんだと思いましたね。

YouTubeをはじめたきっかけ

StockSun設立翌年には、この「年収チャンネル」が始まりました!
今は30万人くらい登録があると思いますが、なぜこのタイミングで始めることにしたんですか?

僕的には、フリーランスになって、元々地獄だった生活が、天国みたいになったんですよ!
しかも、これは世の中で稼ぐとされているノウハウの中で、一番再現性が高く、僕以外の人でも難易度が低くできるというか、
「このノウハウについて話していくと、興味を持つ人もたくさんいるよね」っていう、林さんのアドバイスもありました。

「年収チャンネル」というのを始めて、当初は「独立したらハッピーだぜ!」みたいなことを話していました。
当時、フリーランスという職種があまり一般的ではなかったこともあり、話を広めるとそれが波及していって。
フリーランスはフリーターのようなものだと思っていた人も多かったですが、フリーランスは会社員に満足できない、滾っている人間がなるものなんだという、価値観も変わり始めました。

他のチャンネルで言ってますけど、アイデアベースでとりあえずやってみようかな、のスタートなんですよね。

そうですね。
マネタイズは考えてませんでした。

当初は激烈なコメントや激烈なXのレスもやってましたね。

そうですね。
当時クライアントワークだったので、もう失うものがなかったです。
特に初期の頃なんてクライアント20社とか30社じゃないですか?

やってたのはデジタルマーケですよね?

はい。
デジタルマーケティング支援で、Web担当者の代行のような役割を果たしていました。
「フランチャイズの窓口」でやっていたようなディレクションをしながら、SEO業者に発注し、全体利益を最大化するための売上最大化を目指していました。
20~30社ほどを担当していましたが、その中で怒らせない限り、何をやっても問題ないです笑

また、YouTubeで活動している人々の中で、ビジネスリテラシーがあり、キャリアを積んだ人、例えばベンチャーやコンサル会社で働いた経験がある人が、攻めた発言ができるポジションにいなかったんです。
基本的には、何も持たずに「迷惑系」みたいな感じで活動するパターンもありましたが、ちゃんと会社員として働いていた人が「孤独です」という感じで爆発的に注目を集めるのは、珍しいことだったんです。

「フリーランスの王」も自称って書いてますけど、いわゆるマーケの一環ですよね。

はい!
「特にデジタルマーケは正社員よりフリーランスを使うのが絶対いいからフリーランスになれ!」というようなマーケをしていました。
世の中の人は全員おれの傘下にいるから、株本に言えばフリーランスはいつでもアサインできるよと。笑

関所みたいな笑

若さ特有の、根拠のない自信でやっていました。
27~28歳くらいですね。

バズらせる戦略

最近はちょっとその鳴りを潜めてますけど…笑
僕は外野から見る分に楽しいですけど、もうやめた?笑

迷惑かかるようになってきたので…笑

そうか、もう失うものができちゃったのか笑

そうなんですよ。
さっき20、30社に迷惑かけなきゃよかったけど、やっぱり数百社になってくると、何かをディスったらどこかで傷ついてる人がいる状態になるので。
これが大人になることなんだろうなと常々思ってます。

それは一定の見てる人には学びにもなると思いますよね。
迷惑かけるものが何もない時っていうのは、何でも使えという発想に近いですよね?

そうですね。
これ誰も信じてないですけど、当時YouTubeと言ったらカメラを自撮りしてるユーチューバーが大食いしたりとか、何か飛び込んでみたとか、メントスコーラとか、そういう時代でした。
その時代の中で、キャリアの話をYouTubeでするなんて考えられなかったです。
だから、そのまま話しても誰も聞いてくれないだろうと思って、水着のお姉ちゃんを真ん中に座らせながら、水着の姉ちゃんを無視して真面目なキャリアの話をするっていう。

見た人がなんやこれって違和感さえあれば、多分口コミであの水着のやつでしょって広がってくれるんじゃないかなと思って、水着の子をひたすら置き続けていました。笑
ただ、独立したてで、失うものがない時だからこそできる作戦だと思う。

あの時は何か攻めていたなという感じで、今はもうやめています。

いつしかいなくなりましたね笑

ある上場企業の社長さんに「株本君も水着だったら問題ないんじゃない?」って言われ、嫌だなと思ったので水着の女の子は卒業してもらいました。

今まさにフリーランスの人とか、会社員の人とか見てると思うんですけど、経営者かつ上場企業経営者も視聴者ですね。

メインではないとは思いますけど、一定見てくれてる人はいるなっていう。

僕も出演してかからだいぶ経ちますが、10人以上には言われましたよ!その内、上場企業社長も2、3人いましたね!

ちょうど去年の11月、リニュアブルジャパンの眞鍋社長とホームパーティーしたときに
「金さんが年収チャンネル出てるのを見ました。株本さんに会ってみたいので呼んでくれませんか?」という直オーダーでしたからね!


ありがたい話です。
上場企業創業者の方も、独立したてのがむしゃらな気持ちみたいなのを僕を見て思い出してくれたんじゃないかな、と思っています笑
本当にタガが外れた人間じゃないことは多分見ていただいてたら分かるとは僕は信じていて、本当にバグってるんじゃなくても、画面から僕が必死なのが伝わればそれでいいと思っています。

今はその体をなしてというか、その経歴もある中で、一定の形に株本さんのベストプラクティスに落ち着いてるわけですね!

そうですね。
今、過去の借金を頑張って返してるイメージですね。

StockSunの事業内容

もうちょっとStockSunのことを聞かせてください!
今株本さんが頑張ってるのが、
①サロン
②道場
③年収エージェント
3本柱と言ってましたけど、この辺を軸に聞かせてください!

StockSun自体がtoBとtoCの事業をしていて、toBででかくなってる企業です。
今もtoBが一番でかいです。

企業からお金もらってクラウドワークするということですよね?

そうです。
デジタルマーケのフリーランスだったりとか、またBPO系ですね。
テレアポ代行だったり、Webの些細な業務の「マキトルくん」ってやつだったりとか、この辺がやっぱ未だに一番でかいんですよね。

僕が管轄しているのはtoCです。
フリーランスを集めて、フリーランスからお金をもらうコミュニティやオンラインスクール、
「道場シリーズ」という、プログラミングや広告運用、Webスキルを教えるスクール、
あとは結局フリーランスにならなかった人たちも含めた人材紹介。
ここら辺が僕の管轄でずっとやってます。

「サロン」と「道場」で広義には近いんですよね。
学びたいとか、繋がりもしたいって人が課金するという。
これはまあまあの金額になってるとの噂ですけど…笑?

そんなことはありませんけど!笑

あれ、今回公表してませんでしたっけ?

公表してたっけ?
本質としては、この道場とかサロンで会社をでかくしたいっていうよりかは、あくまでtoBの方で僕らは戦っていきたいし、
フリーランスがデジタルマーケとかクライアントワークをやっていくっていう世界観が僕らは好きなので。

フリーランスがでっかい企業と名前で仕事するみたいな、個人の名前を称するみたいなところに、僕はロマンを感じるタイプなんですよね。
そういう人を増やしたいから、そうじゃないフリーランスが来た時に、育てるという部分を用意しているというだけの立ち位置です。
本業にしているわけではないんですけど、やっぱここも利益結構出ちゃうので、いただけるところはいただくだけで笑

ちなみにその3つに注力しながら、ちょうど3年前かな、StockSunの代表取締役を辞任。
現在はファウンダー兼取締役ですよね。

役割としては、社長業は岩野っていう人間にお願いしていて、会社の指揮命令系統とか、戦略の策定とか、そういう意思決定は全部岩野に一任しています。
僕はそういうの、正直あんまり得意じゃないんですよね。

金融機関とのやり取りだったり、チームビルディングとか採用とかも、得意分野ではないなと。
一番得意なのは、新規事業を立ち上げて、芽を出すことなんです。

「芽を出す」と言っても、本当に小さい規模で、例えば「フランチャイズの窓口」のレベルのものを立ち上げて、まずは形にしてみる。
それをぽんぽんぽんぽん芽吹かせていくイメージですね。

で、岩野はそういうのを仕組みに落とし込んで、ガーっと進めて一気にグロースさせるのがすごく得意な人間なので、僕はこの2年間で、多分5~7個くらい新しい事業を芽吹かせてきました。芽が出たら岩野に渡して、また次をやる、っていう。
その繰り返しなのかなって思ってます。

コンディション的にもそういう役割分担されてから座りがいい?

はい、得意なことをずっとやれる環境になっているし、自分自身、いわゆる“事業家”とか“経営者”というよりは、ちょっと“クリエイター寄り”な感覚で動いてると思います。

人と同じことをやるんじゃなくて、普通の事業にちょっとエッセンスを加えて差別化して、その市場の中で優位性を取りに行くというやり方が自分としては好きなんです。

その「どう優位性を出すか」っていうところに頭を使うのが好きで、だからYouTubeを続けてるのもそこが理由だったりします。
YouTubeを組み合わせると、優位性が一気についたりすることも多くて。じゃあ「何を組み合わせたら優位性がつきやすいか?」ってところをずっと張り続ける、みたいな感じですね。

たとえば、スクール系とか人材紹介って今ではみんなやってる中で、じゃあどう差別化するのか。
人材紹介だったら、エージェントが顔出ししてブランディングしてたら、決定率も全然変わるじゃないですか。許容CPAもかなり上がるだろうし、リード獲得もしやすくなると思うんですよね。

そういう「差別化の観点」をいろんな事業に落とし込んでいくのが、自分にとって一番楽しい部分かなと思っています。

考えて作ってトライして当てるのが楽しいというか。そこの美学が好きなんですね!

そうですね。やって楽しいですね。

2025年の目標

年収チャンネルでもちょっと言ってましたけど、2025年はどんな年にしたいですか?

そうですね。
2025年は潜る年だと僕は思ってます。

潜る年、、、興味深い

表向きには、地味にやってます。
正直、外から見たら「最近勢いないよね」って思われても別にいいかなって。

やっぱり、高くジャンプするためには、定期的にしゃがむ時期って絶対必要だと思っていて。
今までって、実態に対してスポットライトを浴びすぎてたなって、ちょっと思うんですよね。
だから、ちゃんとそのスポットライトの当たり具合と実態が釣り合うようにしたいし、むしろそれ以上の実態をつくってから、もう一度表に出ていっても恥ずかしくない状態にしたい。そういうフェーズに入ってる感じです。

なので、1年なのか2年なのか3年なのか、そこはまだ分からないですけど、虎視眈々と、しっかりと地肩をつけていく、そういう時間にしたいなと考えてます。
これは今年どうこうっていうより、「これからの数年、どうありたいか」っていう話かもしれないですね。

やっぱり、恥ずかしいんですよ。
YouTubeに出てても、自分自身が分かってるんです。実態と、世間からの持ち上げられ方が一致してないことを。

一般の方からしたら、年商が5億だろうが10億だろうが100億だろうが、同じように見えるじゃないですか。
でも、僕が生きてる世界って、金さんも含めて経営者が多い世界なんで、YouTubeだけでちやほやされてる感じって、正直みっともない。
それで満足してる風に見られるのも、僕は嫌なんです。

ちょっとわかりますね。
僕もやってるんで!

なのでそういう評価はいらないからちょっと待っててくれと。
会社ってすぐにぽん!とは伸びないから、「今頑張ってるからちょっと待っててくれ」っていう気持ちですね。

すごくいい話を聞ける時期に呼びましたわ!
こんな真剣な眼差しの株本さんを初めて見た!

ありがとうございます!
真剣ですよ。もう恥ずかしいんでね。

株本さんと最近会ったのは、年収チャンネルのスタジオか、セントナインぐらいなので笑

ゴルフもちょっと控えちゃってまして!
今は頑張ろうと思って!

仕事をね!!
大変良い話と、真剣な眼差しの株本さんを見れて大変光栄でした。
本日はありがとうございました!

ありがとうございました!

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