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“虎”の登場!SNS総フォロワー50万人超のアニヲタCEO

“虎”の登場!SNS総フォロワー50万人超のアニヲタCEO

株式会社EMOLVA、代表取締役社長、榊󠄀原清一さんです。

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プロフィール
企業名
株式会社EMOLVA
出演者
CEO

代表取締役

榊󠄀原清一

株式会社EMOLVA
https://emolva.tokyo/
経歴

1984年に静岡県浜松市に生まれる。2007年、東京理科大学理工学部機械工学科を卒業。2009年には同大学大学院理工学研究科機械工学専攻を修了する。同年、株式会社サイバーエージェントにインフラエンジニアとして入社。その後、ソーシャルゲームのWebアナリストとしての経験を積む。2015年、インフルエンサーのキャスティングやSNSのPRを手がける「株式会社EMOLVA」を設立し、代表取締役社長に就任。 現在、同社は設立10期目を迎え、企業向けSNSマーケティングの総合マネジメントを展開する企業へと成長。TikTok、Instagram、X(旧Twitter)、YouTubeなどの各SNSプラットフォームの運用代行から、インフルエンサープロモーションまで、戦略策定から実行までをワンストップで提供している。

インタビュー記事



オープニング

株式会社IR Robotics社長のキムです!
本日のゲストは、SNS総フォロワー5000人超、SNSマーケティングを手がける、株式会社EMOLVA代表取締役、榊󠄀原清一さんでございます!

よろしくお願いいたします!

榊原さん、ようこそ!!
僕からメッセージが急にきてびっくりしましたよね?笑

いえいえ!光栄でございます笑

榊原さんとは、今から半ほど前に、美人時計の創業者、早さんからのご紹介で、オンラインでお互いの事業の紹介とかをさせて頂いたのが、最初の出会いですね!

そうですね!早さんは半年経つと、違う事をされているイメージです。笑

早さんは美人時計を創業してから、ついこの前までは我々ベクトルグループの、子会社の役員をやっていたりするんです。
今何してるんだろうって感じですよね?笑

そうですね!
弊社の創業きっかけも、今の社名の「EMOLVA」も、早さんと一緒に考えました!
私がサラリーマン時代に「起業どうだ?」とお声かけいただき、その時には、早さんは別のことをやられてたのですが、きっかけはそこですね。
きっかけについても少しお話ができればとおもいます。

この後、また早さん出てくる!?
というか出てこずにはいられない感じですね笑

そうですね!笑

本日は、独立するまでのキャリアやその時の意思決定について聞いていきます!
よろしくお願いいたします!

はい!わかりました!
よろしくお願いいたします!

ではまず簡単に「EMOLVA」は何屋さんか聞いてもいいですか??

弊社では、企業向けのSNSマーケティングの総合的マネージメントをビジネスモデルとしております。
昨今、SNSマーケティング業界って本当に活性化していて、同業も多い状態です!

特にTikTokの運用は、手軽で始めやすくニーズも高いので学生起業家がいます。
弊社は総合的マネージメントをおこなっています。
例えばプラットフォームでいうと、インスタ、TikTok、YouTube、Xともろもろ、LINE、Facebookと色々あります。
各プラットフォームの中でさらに分解すると、運用代行もあれば、インフルエンサーを使ったマーケティング。

ほかにもUGC(ユーザー生成コンテンツ)などの一般の口コミを増やして、大きなブランディングを目指すお手伝いをしています。
まずは網羅的に戦略を立ててから、立てた戦略に沿って実務を進めるところまで、一貫通関で行う会社でございます!

それはもう10年前からですか?

そうですね!
10年前というとまだ、SNSマーケティングっていう言葉がない時代ですね!

当時はなんと呼ばれていたんでしょう?

読者モデルやブロガーという言葉が浸透し、そう呼ばれる時代になりました。私が初めてブロガーのキャスティング案件に携わったのは、早さんからお話をいただいたのがきっかけです。そこから事業が始まり、最初はキャスティング会社として活動していました。

具体的には、アパレル撮影用のモデルやスチールモデル、イベントコンパニオンのキャスティングを主に行っていました。しかし、設立から最初の2年間は売上がほとんど上がらず、数千万円の赤字が続く厳しい状況に直面しました。当時はSNSマーケティングに力を入れることができておらず、このままでは倒産していたかもしれません。それでも可能性を信じ、粘り強く取り組み続けました。

2015年の設立から3年目に入る頃、社会では「インフルエンサー」という言葉が一般的に使われ始め、「インスタ映え」や「写真映え」といった表現が流行語に選ばれるほど注目されるようになりました。このような時代の変化も追い風となり、少しずつ事業の基盤が整い始めました。

あれ、2017年だったのか!

そうです!
なので、弊社が2年目のときなんですけど、そこまでに集めきっていました。
ニーズが出たときには、弊社が既ににある程度実績を作り始めていたので、そこから一気に拡大していけたのが、発端ではあります!
そこまでにインフルエンサーを集めきっていました。

今年40歳 近況について

今やっている事業の具体的なところは、後半の方で聞きたいと思います。
ここからは、榊󠄀原さんの紹介を簡単にさせていただきます!
1984年、静岡県の浜松市生まれですね!

そうです!
今年で40歳になりました。
個人的なところでいうと、「結婚もできていない」「バツもない」っていうところです笑

そのインスタがバズってましたね!笑

そうですね笑
パートナーも5、6年ぐらいはいないかなって感じです笑

募集中?

募集中でもなくなってしまうぐらいで!笑

仕事を頑張ってる?笑

基本的に友達もおらず、誰かと特別に親しくすることもなく、ひとりで孤独に仕事をしています笑
プライベートでは「アニオタ社長」として、TikTokを活用しつつフォロワーを伸ばしている部分もありますが、その活動が仕事に直接つながっているところもあるため、そのまま自然体でやっています。
ただ、本来、私は仕事以外で人と接することが得意ではなくてですね...

最近では、仕事の一環として人前に出る機会が増え、こうした場面でコミュニケーションをとる姿を見せるようにはなりましたが、実際のところ、私は根っからのコミュ障で。
露出が増えたことで表に出ることも増えましたが、それでも本質的には一人でいる時間を好む性格なんです。

ほんとに??笑

はい!
コミュ障だからこそひたすら喋るという、逆の思考にいっているのかなと思ってます!

「令和の虎」の出演について

つい最近リリースされた「人材版令和の虎」!
最新版見ましたよ!虎の仲間に怒られてましたね笑

見ていただきありがとうございます!
基本的にいつも怒られますね、私は愛のムチだとは思っていますよ!
茂木さんとトモハッピーさんにひたすら言われましたけど、私の信念を大切にしているので、何を言われても曲げるつもりはないですね!

理工学科を先行した理由

「喋りすぎ、榊󠄀原さんキツいぜ」って感じですね笑

2007年に東京理科大学理工学部機械工学科卒業されて、そのまま、東京理科大学大学院の理工学研究機械工学専攻へ進むと!
大学と専門学校と6年間一貫して、その領域をやられたと思うんですけど、興味あったんですか?

そうですね。
私はこの分野では文系っぽい印象を持たれることが多いのですが、実はずっと理系の世界にいました。高校から大学、大学院まで一貫して理系の道を歩み、エンジニアとしてずっとやっていくつもりで過ごしていました。
大学院時代も、研究室に籠りながらプログラミングに没頭する日々を送っていましたね。

特に大学院の最後の2年間は、研究室での生活が中心で、年越しさえも研究室で迎えるような状態でした。
「気づいたら年が明けていた」ということもよくありましたし、4~5か月ほどほぼ泊まり込みで作業を続けることもありました。
当時はそれが普通だと思っていたくらい、研究に夢中になっていたんです。

当時のサイバーエージェントとは

卒業後にサイバーエージェント社を選び、2009年から2015年までとのことで、院卒の新卒で入ったんですよね?

そうですね!

サイバーエージェントって社長の藤田さんだったりとか、人事の曽山さん、武田さんと結構仲良くさせていただいているんですけど、新卒はかなり狭き門だという認識をしてまして!

そうですね。
5次選考や6次選考までありましたし、当時、藤田社長と最終面談がある時代でしたね!

もう今ないですもんね!

当時、私は東京理科大学の大学院を卒業しましたが、同じ学科でWeb業界に進んだのは私ひとりだけでしたね。
IT業界全体で見ても、Web分野を選んだのはごく少数で、2009年頃はまだWebが成長し始めたばかりの時期でした。
世間ではWeb業界が注目されつつも、「怪しい」とか「胡散臭い」といった印象が強かった時代で!

今でいうとSNSマーケティングの黎明期に近い感覚だったかもしれませんね。
なので、Web業界に進むことを両親から心配されたり、周りの人も「サイバーエージェント? 何それ?」とか「サイバーって名前は怪しくない?」といった反応を受けることが多かったです。
確かに伸びていきそうな業界ではあったものの、どこかリスクがあるように見られていました。

私自身、大学院ではエンジニアとしてのキャリアをどう進めるかを考えたときに、大手のSIerに進むか、Web業界に挑戦するか、選択肢がありましたね。
私は機械工学科に所属していましたが、そこからWebに興味を持ち、機械領域でインターネットやWebをどう活かせるかというテーマで研究を行っていました。
当時のエンジニア界隈からすると、少し異色の存在だったと思います。笑
インターネットを活かそうとしていた独自性や新しい視点が評価され、新卒の就職活動では多くの企業に内定をもらうことができました!

特に大手企業の候補として、NTTデータや大和総研、野村総研といったSIer系の企業に進む道がありました。
一方でWeb業界ではYahoo!、楽天、サイバーエージェントといった企業が候補としてありましたね。
私はWeb業界の可能性に魅力を感じて、Web業界に行きました!

全部受かりましたか??

全部受かってます!!
ただ、これは私が特別すごいというわけではなく、単に自分が取り組んでいた分野がちょっと珍しかったからだと思ってます!
まだインターネットが今ほど主流ではなかった時代に、それをテーマにしていたことで、企業から「バイタリティがある」と評価されたのかなと..

最終的には、NTTデータに進むかWeb業界に行くかでかなり悩みましたね...
NTTデータは当時から業界最大手で、「ここに入れるのはすごいことだ」と思っていたので。
ただ、SIerの仕事だと、エンジニアとして実際に手を動かすよりも、プロジェクトを管理したり上流工程に移ったりする仕事が中心になっていくことが気がかりで。

当時のWeb業界は新しい世界で、特にサイバーエージェントや楽天、Yahoo!のような大手の会社は、内製で開発していて、外注が一切なく、全員正社員でゼロから新しいものを作るスタイルだったんですよ。
しかも、失敗を恐れずにどんどんチャレンジできる環境があったので、エンジニアとしてゼロからイチを作り出し、育てていける環境はとても魅力的でした!

それに比べると、SIer業界はどうしても下請け構造になってしまって、現場で手を動かす部分や、管理の部分が分かれているイメージでした。
Web業界では自分たちで一気にやることができる環境だったので、私は途中で方向転換をしてWeb業界を目指すことにしたんです!
結果として、SIer系の内定はすべて辞退して、Web業界に進むことを選びました!

その中でも、サイバーエージェント、Yahoo!、楽天の3社が最終的な候補でしたね。
最終的にサイバーエージェントを選んだ理由は、採用活動が本当に上手だったからです!
当時の採用イベントでは、1年目の人事担当者が最前線に立ち、積極的に話している姿が印象的でした。
それを見て、「本当に入社1年目から活躍の場を与えて成長させる」というサイバーエージェントの言葉に説得力を感じて。
キラキラした雰囲気もありましたが、それ以上に「若手でもチャンスを掴める」という文化が伝わってきたんです!

もちろん、Yahoo!や楽天も素晴らしい会社で、採用説明会ではエンジニアの方々が技術の話を熱心にしていてとても魅力的でした...
でも、サイバーエージェントは少し違う切り口で「成長の機会」や「挑戦できる環境」を全面的に打ち出していて、そこに強く惹かれましたね。
結果的にサイバーエージェントを選んで、Web業界でのキャリアをスタートさせたことが今につながる始まりだったんです。

サイバーエージェントで学んだこと

結果、サイバーエージェントにいらっしゃった期間は、たくさん学びはあったと思うんですけど、印象的なこととかありますか?

私はポジティブな意味で「ブラックに働くような時代だった」って感じですね笑

これはベンチャー企業あるあるですよね。
僕も20代のときは朝9時に会社行って、夜11時28分の井の頭線に乗って帰ってました!笑

私はMAXで3徹しました笑

3徹!?笑

新卒のときは多いときは3徹でしたね!
もちろん会社内で寝たりはしてましたけど、でも会社に3日間いるっていうことをするくらいなので、ただそれもやらされているとかそういう話ではなく、この40になってからこういうことを言うと老害っぽくなってくるので笑

老害の絵に映ってますよ、これ笑

そうですね、言い方もあると思いますが、当時はもっとワクワク感が強かった気がします。
今の新卒の方々よりも、働きたいという気持ちや将来性に対する期待が大きかったですね。
その頃は、働けるなら働きたいし、得られるものはどんどん吸収したいという気持ちがありました。

先輩や上司から学びたいという欲求も強く、与えられたことは何でもやろうとしました。
むしろ、それが早く進むのであれば寝なくてもいいとさえ思っていました。
そんな時代だったので、今でもそのイメージが大きいです。

エンジニアとしての技術やスキルはもちろん大切ですが、当時はそれ以上に働く姿勢やマインドが重要だったと感じています。
ポジティブな部分もあれば、逆に老害的な面もあったかもしれません。
しかし、ベンチャー企業ではそれが良さとして評価されることも多いと感じます。
そして、努力だけではすぐに結果が出るわけではありませんが、継続することで何かしらの成果が生まれると実感しています。
今の自分があるのも、そんな時期があったからこそだと思っています。

もちろん、エンジニアを辞めて他の職種に転職したという流れはありますが、それをネガティブに捉えているわけではありません。
その経験があったからこそ、起業にも踏み切れましたし、SNSマーケティングを10年間続けられているのだと思います。

Webアナリストになったきっかけ

細かい話ですけど、インフラエンジニアとして入社したあとに、どのくらい経ってWebアナリストになる仕事に就いたんですか?

厳密に何年かは覚えてないですが、スマホゲーム元年というのがきました!

DeNAとかですね!

そうですね!
カードゲームから始まったときです!
3DとかCG技術もないので、ただ単にカードゲームが流行りがきた時代で、その何年後かに元年がきたんですね!
スマホ自体も流行る時代というか、なので私の時代って結構移り変わりが激しくて、そもそもインターネットが活性化して、今度スマホが入ってきまして!

iPhoneが2005年か2006年ですもんね?

まだ初期の段階だったのですが、その時に新しい職種が登場しました。
それが「Webアナリスト」という職種で、スマホゲームの数字を分析する役割を担う仕事です。
その職種がサイバーエージェントの中に新たにでき、社内で誰を担当者にするかを考えている時期でした。
私は理系出身で大学院まで進学し、エンジニアとしても経験があったのですが、正直に言うとエンジニアとしてはその時あまり大きな成長を感じていませんでした。

ミスマッチ人材だった可能性もある!笑

3徹したりとかで努力して頑張ってはいたんですけど、恐らくそこの部分もあって、かつ新しいこともやるってこともあって、声がかかったんですね!!
アナリストの部署ができたときに、部署に人数は最初少ないんですけど、そこに来ないかっていうお話がありましたね!

誰からどのような感じで声がかかったか覚えてます?

覚えてます!
新しい部署の上長の方と面談から始まりました!

いきなり来るんですよね?

いきなりです!
これも新設部署だったので、抜擢といえば抜擢に見える部分や可能性もありました!
私もエンジニアとして少しくすぶっていた部分というか、どうしようって。

会社は抜擢と思ってないかもしれない笑笑

当時の自分の状態を振り返ると、そう感じてしまうこともありますね。笑
さらに言うと、入社当初に「ゼロからイチ、イチから十まで全てを経験できる」という点が大きな魅力で入ったわけですが、数年経った時にサイバーエージェントの成長が本当に目まぐるしく、会社はどんどん大きくなりました。
当時は約1000人規模だったのが、そこから3倍、4倍と人数が増えていき、一部の部署に特化して仕事をするように変わっていったんです。
そのため、私も次に何か新しいことをやるということを考えていたタイミングでした。

ちょうどその頃、スマホゲームが急に流行り始め、「ガールフレンド(仮)」というサービスが登場しました。
このサービスは月額で15億円ほどの売り上げを記録していたと思います。
私はそのアナリストとして裏で数字の分析を担当していました。
理系のバックグラウンドが活かせた瞬間でもあり、エンジニアからその分野に入ることができた経験は、今振り返るととても貴重なものだと思っています。

結果、7年ですかね?

そうですね!
これもう一個細かく言うと、さらにまた移り変わりがありまして、今度その後にキュレーションサービスが流行る時代きました!

ありましたね!
いわゆるDeNAさんがパレット構造なるものを出して、色々問題もあるとは思うんですけど…笑

そうですね。
キュレーションと言われるものは今無くなってしまったんですけど、今で言うと単純なメディアとかそういう形ですね!

SEOメディアとか!

そうです!
当時、キュレーション元年みたいなのがきまして、最後1年ぐらいやりました。
それが最初のきっかけで起業にも繋がっていくっていうところがあります!

キュレーションサービスに携わる

それがきっかけで起業に繋がるっていうのは、キュレーション元年なるその仕事をやったことによってってことですか?

これも冒頭で話した早さんの話に繋がるのですが、当時私は会社に約7年間勤務していました。
その最後の2年間ほどは、サービスというほど大きなものではありませんが、個人で1つのプロジェクトを持っていました。
これはサイバーエージェントの関連ではなく、完全に個人で取り組んでいたものです。

その頃は、様々な新しい取り組みが始まる時代でした。
たとえば、美人時計が発端となった「美女コンテンツ」というジャンルが生まれ、初期の「美人時計」「美女暦」「美学生図鑑」の3大美女コンテンツがスタートしました。
その後、第二世代として「ツインテール協会」「カープ女子」「振り向き美女」「待ち合わせ美女」など、いわゆる「○○美女」が流行しました。

これらが流行した背景には、SNSがまだなかったことが大きいです。
読者モデルやブロガーたちは自分で発信する場がなかったため、メディアに出ることで注目を集めようとしました。
そこで、私は「これなら自分でもできる」と思い、Webサイトを立ち上げました。当時はTwitterを使ってリクルーティングをし、すぐに集めることができました。
ちょうどその頃、「○○美女」が多く出てきて、私は自分の好きなアニメ、特に『エヴァンゲリオン』をモチーフにしたコンセプトを思いつきました。
しかし、「○○美女」というアイデアはすでに多くあったので、私は少し突飛な発想で、すべてのモデルに眼帯をつけ、サイトの名前も「片目惚れる(ひとめぼれ)」にして、毎日眼帯をつけた読者モデルを撮影する。これを2年間続けました。

その結果、私はおそらく、眼帯をつけた女子を撮影したカメラマンとしてギネス記録を持てるかもしれないと思っています。
実際に約600人を撮影したので、この分野では他に類を見ないのではないかと感じています。笑

でも、ギネス側が認定に値するかどうかですね!?笑

そこも承認があるかもしれないですね笑
それをやっていたというのは一応会社には伝えていまして!

そのとき、2015年にEMOLVAを独立するので、13年・14年とかですよね?

その頃ですね、私がやっていた活動がきっかけで、キュレーションサイトに呼ばれることになりました。
キュレーションの中で特に大事だったのは、アンバサダー部隊、いわゆる投稿してくれる人たちや、クリッパーと呼ばれる役割の人たちを集めることでした。
まとめサイトを作っていくうえで、そのような人々が重要だったんです。

私が読者モデルやブロガーを集めて活動していたことが話題になり、「榊󠄀原はそういうことをやっている」という認識が広がったと思います。
それをきっかけに、私に話が来て、「むしろその活動を全部活用してほしい、さらに新規の人も集めてほしい」といった依頼がありました。
これが、次のフェーズへ進むきっかけとなりました。

これは抜擢っぽい?笑

それもまさに適材適所という感じですね。アナリストとして抜擢された形です。笑
サイバーエージェントにいる最後の1年半くらいの間に、キュレーションサービスの仕事に移り、その業務を担当していました。
その時に、早さんからも新たな仕事をいただくようになりました。

その時、早さんは美人時計をやってました?

まだ、美人時計やっていたと思いますけど…

やってたか辞めてたかですよね??

そうですね!
分からないくらいの時ですね!

常に分からないですね笑

そうした仕事をいただきながら、徐々にキャスティングができるようになったのですが、会社にいるとどうしても会社の業務に注力しなければならず、それに全力を注ぐことが自分の本望ではないと感じるようになりました。
そのため、最後に退職し、すぐに起業する決断をしました。
実際、退職した翌月には起業していました!

大枠の原型でいうと、「○○美女」系が流行っていて、かつ「ガールフレンド(仮)」をやっていましたし。
最後サイバーエージェントのキュレーション時代に入ったときに、サイバーエージェントでも経験して、いよいよ機が熟したってことですね!

そうですね!
なんとなく自分もまだ模索していたのかもしれないですけど、そこに行きついたってところですかね!

ちょうど30歳になる頃ですね!

そうですね!
そこで起業したんですけど、その経歴なので、営業やったことない、クライアントも何も繋がりもない、代理店もいない!から始まりました…!

いるのは早さんだけですか?笑

早さんだけでした!笑
早さんの存在は常に大きいですね。

早さんいたらおっきい!!笑

ただ、今までエンジニアと内部での仕事しかしたことがなかったので、30歳になったときに新卒になったレベルでした。

慣れることしないとダメですもんね!?

そうです!
本当にこの10年間、30歳からもう一度社会人を始めたレベルだったので。

第2の人生が始まったぐらいですもんね!

はい!
その頃、エンジニア時代に経験した三徹や厳しい状況を乗り越えてきたこともあり、ハードルや障壁を特に感じることなく、もう一度ゼロから始める覚悟ができていました。
その結果、30歳からがむしゃらに働く日々が始まり、まるで30歳で新卒になったかのような感覚で、寝る間も惜しんで取り組む生活がスタートしました。

自分で起業するとオフィスも借りないとダメだし、サラリーマン時代だったら当たり前にあったネットも、全部自分でやらないとですもんね。

そうですね!
当時、営業をやったことがないですし、、、
打ち合わせくらいは社内でありましたけど、外部の人と話すってことは基本なかったので、そこからやりました。

会社に手応えを感じた時期

EMOLVAを2015年に設立されて10年ですが、会社が10年続くってすごいことだと思ってまして、どのタイミングで会社としてちゃんとやっていけるな、などの手応えを感じ始めた時期とかありますか?

私にとって大きな転換期となったのは、2年目の時にSNSの波が到来したことでした。
この業界では、先を見据えて行動することが求められます。
読者モデルやブロガーを集めていた頃、インスタグラムが次に流行するという感覚があって、インスタグラム内で影響力のある人たちを先に集め、グルーピングしていたんです。
そして、インスタが本格的に普及したタイミングですぐに活動を始めることができました。

インスタグラムを活用し始めた頃、次に何が来るのかを考えたときに見えてきたのが、新しいSNSプラットフォームの流行パターンでした。
最初はそのプラットフォーム内で影響力のある人に企業がPRを依頼し、次の段階でプラットフォームが一定の浸透を見せると、企業は自社の公式アカウントの運用が必要になるのです。そこで、運用代行の需要が高まることを予測し、インスタグラムが流行り始める段階で、自身のアカウントを成長させ、そのノウハウを社内に持ち帰りました。
その結果、企業が本格的に運用代行を求め始めたときには、すでに準備が整っており、選考優位に立つことができました。

さらに、インスタグラムで起きた流れは他のプラットフォームでも起きると考え、TwitterやYouTubeにおけるインフルエンサーやYouTuberの運用代行についても、先にノウハウを蓄積し、企業が需要を出し始めた段階で対応を開始していました。

最近では、TikTokが急速に普及しており、これについても同様の流れを見越して、TikTokerを集め、運用代行を始めています。
ただし、新たな軸として注目したのは採用の分野です。特にここ数年、SNSを活用した採用活動が大きなトレンドとなり、ショート動画が急速に普及しました。
このような変化にも対応しながら、時代に合った取り組みを続けています。

いわゆる企業がニーズあって予算を割くところがですよね??

そうです!
今までは認知・ブランディングにSNSは寄っていた部分が、採用まで出来るところがあったので、これも弊社では3年前のときにすぐに始めてまして。
私のアカウント(アニメアカウント、社長アカウント)を伸ばして、15、6万人フォロワーを持ってますので!

今、TikTokのSNSフォロワーがどのくらいですか?

私は現在、2つのアカウントを運営していて、1つは15~16万人、もう1つはインスタグラムで6~7万人ほどのフォロワーがいます。
それぞれのプラットフォームを活用しながら、特にTikTokに力を入れて進めた結果、そこから12,000人の入社希望者を集めることができました。

採用活動がSNSを使う方向にシフトしていく流れを感じたときには、すでに「12,000人を集め、そのノウハウも持っています」と自信を持って言える状態を作れていました。
ただ、採用活動はTikTokだけで完結するものではなく、インスタグラム、TikTok、YouTube、X(旧Twitter)といった複数のプラットフォームをうまく組み合わせることが大切です。
それぞれを役割に合わせて活用しながら成果を出す仕組みを先に整えることで、企業として一歩先を行くことができました。

もちろん計画通りに進めてきた部分もありますが、偶然の要素も含めながら、常に柔軟に対応してきた結果、会社全体がこの流れにうまく乗って、順調に成長できているのだと思います。

1つのパターンがありますよね!?

そうですね!
このパターンを見つけるにも、ロジックに落とすことと同じだと思っています。
私は理系でずっとやってきたので、理詰めにしてロジックに落とすというところは、エンジニアの時からやってきているので、活きてきてますね!

「令和の虎」に出ていたりとか、他のチャンネルでも、「理詰めの男」「ゲストを詰める」「泣かせる」みたいな感じですもんね!笑

詰めてるつもりはないですけどね笑

サイコパス的な発言ですね!笑笑

ちゃんと対峙しているっていうことですね。笑
緊張している方や、表現が苦手な方もいるので、より深堀りしていくイメージで相手から引き出すために言っています!
なので、あくまで理詰めではなく、深堀りしているという感覚でやっていますが、この感覚が辛い方もいます。

見せかけだけでやっていたら、深堀りした時に穴が出てきますからね。
はたから見たらただ詰めているだけに見えてしまいますが、私としては深堀りしているだけです!
ですが、虎全員で深堀りをするのは違うと思っているので、1対1で深堀りするのが私の信念です。

それが「令和の虎」の虎の方々からするとそれはそれで違うんじゃない?っていう意見も出つつあるということです。笑

直近のSNS採用領域について

昨今でいうと先ほどからキーワードとして出てきている、TikTokによる採用について聞きたいです!
確かに僕もTikTokとかついつい気づいたら30分見ちゃって。
かつてのトピックでタクシーの運転手のおじ様方が踊って、応募がいっぱい来たというのがありましたが、EMOLVA社の中でも、引き続き採用領域が熱いですか?

それは内部ですか?外部ですか?

クライアント(お客さん)ですね!

クライアント依頼の半分は、採用ですね!
関わったお客さん層は、SNSでブランディングしていたのでやっぱり、toC業が多かったです。
toB業はなかなか来てなかったんですけど、この2年間はtoBからの連絡を多くいただいてます。

なにか実例で話せますか?

ちょうど直近で始めて伸びているところは、警備会社さんですけど、すごくうまくいきまして、始めて1ヶ月でもう1万フォロワー超えました!

その会社さんのアカウントってことですよね??

そうです!
総再生数も4000~5000万ほどでして、こんな上手くいくことはなかなかないんですね。
これもよくお伝えするんですけど、基本SNSは長期ですし、うまくいくかどうかはPDCAを回していかないと分からないのですけど、そこはもう初月から数人の入社希望者からエントリーがきましたね!

一般的な一般論として、不人気業種とかあると思うんですけど、そう言われてきた、タクシー業界、警備業界とかが、新しい媒体TikTokで激変してきているということですよね?

私の考えとしては、むしろそちらの方向を狙うべきだと思っています。
たとえば弊社では、SNSマーケティングを主に扱い、これまでに12,000人もの応募がありました。
ただ、職種としてはSNSコンサルタントやキャスティングマネージャーなど、少し特殊で専門性が求められるポジションが多いんです。
感性や経験が重要で、未経験の方ではなかなか対応が難しい仕事もあります。
そのため、12,000人もの応募があっても実際に適任となるのは全体の1割程度に限られてしまうんですね。

一方で、不人気職種と言われるような、ブルーワーカー系の職種に関しては、未経験でも問題ないことが多いですよね。
やる気があって会社を好きになってくれる人なら、応募してくれた全員が対象になります。
もし弊社がそういった業種を扱っていたら、12,000人の応募者が全て対象となり得ます。
だからこそ、そちらの方向を目指すのは非常に合理的だと思うんです。

例えば、警備会社や運送業などのブルーワーカー系の職種であれば、企業がブランディングやイメージ戦略をしっかり行えば応募者を増やすことができます。「この会社で働きたい」「この人のもとで働きたい」と思わせるようなモチベーションを生み出すことで、応募者が自ら意欲的に働いてくれるようになるんです。本来、こうした業種の方が私たちのアプローチに適していると感じています。

なるほど!
とはいえ、求職者と企業側の情報ギャップがありすぎたのが、BtoBもSNSによって一気に距離を縮めてきましたもんね。

そうですね!
TikTokはどちらかというとエンタメに寄った性質があるため、プラットフォームごとの特徴を活かしてタッチポイントを作ることが重要です。
たとえば、インスタグラムでは会社のブランディングをしっかり固め、福利厚生や社員インタビューのような具体的な情報を発信して受け皿として機能させます。
そして、理想的には次のステップとしてYouTubeに進むことです。YouTubeでは、対談形式で会社の理念を伝えたり、より長尺の動画で深い内容を発信したりします。
また、X(旧Twitter)では、もっと素の部分を出して親近感を感じてもらえる投稿をします。
こうして各プラットフォームを効果的に活用することで、ユーザーとの距離がどんどん近づき、ミスマッチも減らすことができます。

実際、弊社に興味を持ってくださる方は、それぞれのプラットフォームの発信内容をしっかり見てくれています。
たとえば、最初はアニメ紹介をしている「ちょっと面白そうなオタクの社長」と思っていた人が、Xの投稿を見て「ビジネスに寄った理詰めで仕事に真剣に向き合っている人」という印象に変わり、さらにインスタグラムではプライベートな一面も感じられます。
こうした多面的な情報発信が、最終的にユーザーとの信頼関係を深める鍵となるのです。

インスタのところで、バツなし未婚と書いてますもんね?笑

書いてます笑笑
最後YouTubeまでいくと対談をしていたりするので、ラファエルさんともSNSだけについて、1時間行っていたりするのもあります。

これから話すことはSNSの結構ポイントになることです。
対談を先に持ってくると、これ別に見たい人ってほぼいないと思うんです。

でもSNSでもともと興味をもっていて、私に興味がある人がそこまで来ると、そこで深い情報を与えることができます。
これの導線を作り、この設計をすることが戦略になります。
なので、冒頭の弊社がやっている他社との違いで、SNSを網羅的にやっている理由は、これを企業はしっかり意識し、使い方を間違ってしまうと労力ばかりかかってしまい、効果的でないということになります。

その全体設計できる会社が…どこでしたっけ…?笑

株式会社EMOLVAです!笑

いや~すごい!!
これは確かに、榊󠄀原さん自身が実際メディアの特性を理解して、自分たちで増やしてるし、発することに説得力がありますよね!

私としては、社長自らが、社内のアカウントを作ることは普通だと思ってます!
ただ、業界内で見たら、やっているところは1割以下だと思ってまして。
これは僕の使命であり、課されていると思ってますので、私のアカウントだけでも年間で400~500本は作ってます。
これはマネタイズとかの話ではなく、やる必要があるからやってます。
今のトレンドを掴んだり、各プラットフォームで何が伸びて何が伸びてないのかを社内で分析をして持ってた上で、社外に提案をすることが重要かなと思ってます。

このインタビュー中にも聞いた、いわゆる短期でなく中長期でも考えていくことですよね??

そうですね!

はい!
本日は、SNS総フォロワー5000人超、SNSマーケティングを手がける、株式会社EMOLVA代表取締役、榊原清一さんにお越しいただきました!
本日はありがとうございました!

ありがとうございました!

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